台湾の不動産開発会社Walsin (Nanjing) Development Co., Ltd.が、自分たちのルーツである南京に建設した南京ワンモール内に自社ブランドである「VVG Lifestyle Village」を出店させるプロジェクト。
施設全体のテーマが自然であることと約4500㎡に及ぶ広大なフロアと3層に渡る大きな吹き抜けがある空間特性から、ここを「森」のような空間にすることにした。「枝葉」をモチーフにした巨大な格子を35列配置し、その中に台湾の国花である「梅」の照明を配置することで規則性と不規則性のある『VVGの森』を完成させた。
空間の奥へ誘導されるうちに徐々に全容を見せる『VVGの森』は、まるで森の中を散策しているような体験に期待感と驚きをもたらし、唯一この吹き抜け空間にのみ差し込む外光が木漏れ日を生み出す事で、より一層の演出を加えてくれる。
この吹き抜け空間は、施設を散策するという一連の体験のピークとなり、ストーリー性のある空間が生まれた。
サイネージや、フロアにランダムに敷き詰めた300角のオリジナルタイル等のグラフィックにも「枝葉」や「樹皮」のモチーフを採用し、随所に自然のモチーフを散りばめる事で空間全体の統一感を強調している。
さらには格子の「葉」の葉脈部分をVVGというアルファベットで構成するなど、VVGならではの遊び心や賑やかさもプラスすることで、シンメトリーな空間構成に対して変化が生まれるよう意識した。