バンコクのチャオプラヤ川のほとりにある巨大なショッピングモール「ICON SIAM」その中に京都発のコーヒーブランド、%アラビカのタイの第1号店がオープンした。

現地を訪れた際に、吹抜けにせり出したような壁のない全方向に開けた区画の店舗であることが何よりも印象的で、この特徴的なロケーションを活かしたデザインにすべきとブランドオーナーと考えた。まず、ブランドの代表的なアイテムであるビーンズセラーで店舗をぐるりと囲い、どこからでも%アラビカと認識できるようにした。さらに、他のフロアの人々の目に留まるように光床とそれを反射する全面ミラー天井を、客席は全て開放感のある外向きのカウンター席とし、中心には、光が降り注ぐロースタリースペースをキッチンカウンターで囲んでいる。お客さんがオーダー後も美しい機器と華麗なバリスタの動きを目で楽しめるキッチンカウンター、その先には世界中から厳選された豆を販売するビーンズカウンター、さらに奥にはオリジナル商品を陳列する商品棚を設け、お客さんが店舗を回遊する中で楽しめるコンテンツがカウンター周囲に散りばめた。吹抜けにせり出した壁のない区画というロケーションの最大の特徴を魅力として引き出したことで、繊細でありつつ他にない力強いインパクトのあるデザインを生むことができた。

世界中のコーヒー好きを魅了してきた%アラビカ。ここバンコクでもおいしいコーヒーを堪能する人々の幸せなひとときを生む、そんなお店になることを願っている。